構築や検証作業の際、一度全て設定を初期化したい時がありますよね。検証機を返す際や機器を処分する時も初期化の作業が必要になります。ここではCisco機器の初期化コマンドとその確認方法をまとめています。
Ciscoルーターの設定初期化方法
Ciscoルーターは、「write eraseコマンド」でスタートアップコンフィグを削除します。スタートアップコンフィグを削除することで、再起動した際読み込むコンフィグが無いので初期化されるという流れになります。
write eraseコマンド
Router#write eraseErasing the nvram filesystem will remove all configuration files! Continue? [confirm]←Enterを押します
[OK]
Erase of nvram: complete
スタートアップコンフィグが削除されているか確認します。
show startup-configコマンド
Router#show startup-configstartup-config is not present
最後に「reloadコマンド」で再起動して初期化完了です。
reloadコマンド
Router#reloadProceed with reload? [confirm]←Enterを押します
Cisco Catalystの設定初期化方法
Cisco Catalystの場合は「write eraseコマンド」に加えて、Flash内に存在する「vlan.datファイル」も削除する必要があります。「vlan.datファイル」を確認するには、「show flashコマンド」を使用します。
show flashコマンド(vlan.dat消去前)
Catalyst#show flash:Directory of flash:/
2 -rwx 12747603 Mar 1 1993 00:18:11 +00:00 c3560-ipservicesk9-mz.122-55.SE9.bin
15 -rwx 556 Oct 14 2019 01:07:21 +00:00 vlan.dat
15998976 bytes total (3220992 bytes free)
Catalyst#
「vlan.datファイル」が確認した出来たところで、「write eraseコマンド」と「deleteコマンド」を順番に実行してみましょう。
write eraseコマンド＆delete flash:vlan.dat
Catalyst#write eraseErasing the nvram filesystem will remove all configuration files! Continue? [confirm]←Enterを押します
[OK]
Erase of nvram: complete
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
deleteコマンドではvlan.datのみを消去するようにして下さい。うっかり別のファイルを消すと起動しなくなってしまうことがあるので注意しましょう！
削除するファイルを間違えないように[Tab]キーを使って、vlan.datファイルを指定すると確実です。
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
Catalyst#delete flash:vlan.dat
Delete filename [vlan.dat]?←Enterを押します
Delete flash:vlan.dat? [confirm]←Enterを押します
Catalyst#
まずは、スタートアップコンフィグが削除されているか確認します。
show startup-configコマンド
Catalyst#show startup-configstartup-config is not present
続いて、「vlan.datファイル」の消去確認をしましょう。
show flashコマンド(vlan.dat消去後)
Catalyst#show flash:Directory of flash:/
2 -rwx 12747603 Mar 1 1993 00:18:11 +00:00 c3560-ipservicesk9-mz.122-55.SE9.bin
15998976 bytes total (3220992 bytes free)
Catalyst#
「vlan.datファイル」が消去できていることが確認できました。
最後に再起動して、初期化が完了です。
reloadコマンド
Catalyst#reloadProceed with reload? [confirm]←Enterを押します
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